「白玉の 歯にしみとほる 秋の夜の 酒はしづかに 飲むべかりけり」
この歌は、御存知の放浪歌人・若山牧水の名句でありますが、彼は多くのお酒にちなんだ歌を詠んだといいわれます。 勿論、牧水はなによりも旅の途中で日本酒を好んで飲んだとも言われ、自然に親しみ、酒を愛し、おおらかな歌を生んだ歌人ですね。
確かに、暮れの早い秋の夜長には一人静かに飲むもよし、愛妻を脇において偶にはお酌をしてもらいながら湯豆腐をつまみに飲むのも最高でしょう。 勿論、こんなときのお酒はややヌル癇の日本酒が最良でしょう、其れも「純米酒」なんかはこんな時期は適しているのではないでしょうか。。
お酒を飲むときは、人生を語ったり、又、考えたりすることもできるし、心を澄まして一人飲む酒はまた格別の味わいであります。 又、お酒はみんなで楽しく飲む酒もよいものです。 それに、日本人はやはり日本酒、清酒がいいですね、季節季節の飲み方もありますし、地方によっても其々の特産の日本酒が多く有って、又、其々の味わいがあるのです。
筆者自身は、実は、日本一周の旅を敢行しましたが、やはりお酒が好きで其れも殆どは日本酒を戴きました。 旅に出てツクズク感じたのは、地方によってお酒の味が微妙に違う事と、何より和食には絶対に日本酒が合うという事でした。
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純米酒とは?
さて、日本酒には色々な等級がありますが、昔は2級酒、1級酒、其れに特急とか超特急なんがあったように思いましたが、今では、大きく分けて醸造酒と非醸造酒に分かれており、醸造酒とは純粋の醸造アルコールがブレンドされているもの、非醸造と言うのは醸造アルコールが含まれない、つまり「純米酒」の事になります。
等級としては大吟醸酒から醸造酒(本醸造酒ともいう)などがありますが、これらは酒米の純度によって決られていて、つまり、酒米の精米の割合が70%以下を醸造酒、精米割合が60%以下を吟醸酒、それに精米割合が50%以下が大吟醸酒ということになります。
一方、純米酒というのは勿論、純粋アルコールはブレンドしないために「純米酒」といいますが、醸造酒といささか異なるのは、香りが少ない分、旨みやコクのシッカリトした味わいに仕上がるのが一般的です。 酒米の精米度合いによって、純米吟醸とか純米大吟醸とも呼ばれています。 因みに、醸造酒は醸造アルコールが含んでいるため、匂いや香りが敏感に感じられます。
純米酒の飲み方
一般に、日本酒の飲み方としては世界的にも珍しく、癇酒、冷酒、其れに常酒といって常温で飲む場合など色々有りますが、特に「純米酒」は癇酒でも冷酒でもどちらもそんなに味わいは変わりませんが、ヌル癇にすると一層、アルコール分が含まないだけにお酒の味や甘み、旨み、コクなどが味わう事ができます。 つまり、癇でも冷でも美味しくいただけるのが純米酒というわけになります。
因みに、醸造酒は癇をするとアルコール分が含まれているため、本来の香りと味が楽しめます。
日本酒の一般的な飲用温度は、冷酒で飲む場合は、軽いタイプの本醸造酒や生酒は5℃から10℃、香りの華やかな吟醸、大吟醸酒は10℃程度がよいとされています。 因みに、生酒というのは、「火入れ」をしていない酒のことをいい、一般に日本酒は腐敗や劣化を防ぐために2度「火入れ」を行いますが、其の温度は60℃前後で加熱低温殺菌するとされています。
前述したように、「純米酒」というのは、水と米しか使っていないお酒のことで、此れは日本人が昔から愛飲していた日本酒の作り方であり、飲み方でもあったのです。 その後、醸造アルコールがブレンドされるようになってからは、「純米酒」というのは日本酒の中の一種類になったものです。
従って、「純米酒」の特徴は、味がよくて、しかも濃厚であり、即ち此れが濃い酒とかコクがあるとか、風味があるともいわれているのです。
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