日本酒資格 酒造技能士

酒造技能士の資格とはどうやって取ればいい?難易度は?

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「酒造技能士」という資格があります。ご存知ですか?

酒造技能士とは、お酒造りのプロのための資格のこと。

今回は、酒造技能士についてご紹介します。

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酒造技能士とは?

 

日本酒は、お米、麹、水を原料に日本特有の製法で醸造されるお酒で、最近では日本だけでなく海外でも人気が高まっています。酒造技能士とは、お酒造りのプロのための資格で、日本酒の製造に関する技能を認定する国家資格です。

 

何に役立つか?

 

酒造技能士の資格を持っていると、日本酒の製造に必要な知識と技術を持っているということの証明になります。この資格は、受験には原則として実務経験が必要となり、検定職種についていることが受験の条件です。ですから、就職や転職に有利になる資格というよりは、スキルアップ、ステップアップのための資格ともいえるでしょう。実際に、職場である酒蔵や酒造メーカーで酒造業に従事している方が、職場で決められているため受験したというケースも多いようです。

酒蔵で働く人を「蔵人(くらびと)」とも呼びますが、その蔵人が経験を重ね、お酒造りの最高責任者となるのが、「杜氏(とうじ) 」です。

この資格を持っているから杜氏になれる、というものではありませんが、この資格は、酒造りに関わる方のスキルを証明してくれるものとなります。

 

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資格をとるにはどうすればいいか?

 

酒造技能士は、中央職業能力開発協会が実施している酒造技能検定試験を受験し、合格すると取得することができます。

受験には実務経験が必要となるため、まずは日本酒の蔵元や酒造メーカーに勤務し、酒造りに従事していることが条件となります。また、お酒に関する資格ですから、20歳以上であることも条件です。

 

試験には、1級と2級があり、ともに学科試験、実技試験が実施されます。

清酒製造に必要な技能・知識が対象となります。内容は、原料処理、こうじ・酒母・もろみの製造管理、製成・火入れ、品質管理、分析、調合、測定などの製造作業に関する技能・知識、清酒製造法、微生物・酵素、化学一般、電気、関係法規、安全衛生などに関する知識も含まれています。

 

■学科試験

 

学科試験の実施科目は下記となり、選択科目はありません。厚生労働省職業能力開発局の詳細(酒造技能検定試験の試験科目及びその範囲並びにその細目:http://www.mhlw.go.jp/general/seido/syokunou/ginou/aramashi/dl/syokusyu_076.pdf)も参考としてください。

 

  1. 清酒製造法
  2. 微生物及び酵素
  3. 化学一般
  4. 電気
  5. 関係法規
  6. 安全衛生

 

■実技試験

実技試験は、白米の精米歩合の判定から、利き酒による判定まで、酒造りの各工程を実際に行います。

 

・2級

(1) 白米の精米歩合、欠点等の判定を行う。

(2) 破精(はぜ)落ちの度合等の麹判定を行う。

(3) 与えられた酒母をみて種類等の判定を行う。

(4) もろみ酸度、アミノ酸度の測定を行う。

(5) 仕込み容器の容量測定を行う。

(6) ろ紙ろ過機の組立てを行う。

(7) きき酒(香りのみ)による判定を行う。

 

試験時間:(5)を除き標準時間:1時間40分

(5)のみ標準時間:20分、打切り時間30分

 

・1級

(1) 白米の精米歩合、欠点等の判定を行う。

(2) 破精(はぜ)落ちの度合等の麹判定を行う。

(3) 与えられた酒母をみて今後とるべき処置等の判定を行う。

(4) もろみ酸度、アミノ酸度の測定、検査せんの作成等の成分計算を行う。

(5) ろ紙ろ過機の組立て及びろ過について行う。

(6) 香味等のきき酒による判定を行う。

 

試験時間:2時間5分

 

引用:中央職業能力開発協会HP(http://www.javada.or.jp/jigyou/gino/2016_kou/gaiyou.html#b47

 

■スケジュール

スケジュールは、前年度の3月上旬頃に公示されます。

期間実施の試験は、各都道府県職業能力開発協会が定めるいずれかの日に実施し、それ以外の試験は、全都道府県同じ日程での試験を実施します。

 

平成29年度の技能検定試験に関しては、中央職業能力開発協会HP (http://www.javada.or.jp/jigyou/gino/giken_nittei.html)をご確認ください。

 

難易度

酒造技能士は、酒造りのプロの資格ですから、やさしくはありません。2級は、酒造りに関する基本的な知識と技術が必要とされます。レベルとしては、中級技能者程度です。

1級は、酒造りに関する高度な知識と技術が必要とされます。レベルとしては、上級技能者程度です。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

お酒造りのプロ、酒造技能士についてご紹介しました。お酒造りに従事している方にとっては、たいへんよい資格であるといえるのではないでしょうか。日本酒に関する資格で国家資格は、この酒造技能士だけです。

ぜひ、チャレンジされてみてはいかがでしょうか。

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